「ここは……?」

「やっと目が覚めたようだな」

そこには鬼教官を始め、『キサラギ』のメンバーが勢揃いしていた。
これじゃ……まるで俺が死んだみたいじゃないか……。

全身は包帯でぐるぐるに巻かれとても動ける状態ではなかったが、記憶だけはしっかりとしていた。

「俺……生きていたんだ」

「奇跡だよ、お前が助かったのは。モニターで見ていた全員がダメだと思ったんだから」

「すみません」

てっきり無線を勝手に切ったこと責められるとばかり……。

「でもよかったよ、生きててくれて。ここに居るみんながお前のことを心配していたんだぞ」

「教官……」

「そうだ、ソニアにはお礼を言っておけよ」

自分の記憶がない間、彼女が俺に話かけていてくれたんだ……。

「お前の看病、三日間寝ないでやってくれていたんだからな」

「ソニアは今どこに?」


「迷惑かけたくないからって……訓練中だ。直にここに来るだろう」


あの時の夢は夢じゃない、そんな気がしている。