「さっきは、“諦めてない”とか“奪い去りたい”って言ったけど…、俺…翠央が好きだって思う人と、ずっと一緒に居てくれるのが一番いいって思ってるからな…。だから……俺の気持ちを気にして、泣くのはもうやめろよ?な?」



優しく…穏やかな暁の声…。


胸がいっぱいになった…。


涙はおさまるどころか、逆に溢れてきてしまって、結局…授業に出れるような状態じゃなくなってしまった。


暁に“先生には適当に理由は話しておくから”って言われて、私は保健室へ。


ベッドの中で、私は涙を拭いながら、暁の言葉を思い出して、何度も心の中で…

“ありがとう…”


そう繰り返していた…。