「“足りない”か……。じゃあ、ベッドに行くか?」

「え?ベッド…??」


匠先輩はニッと笑いながら、部屋の窓際に置かれている大きなベッドに視線をうつす。


ベッドに行って……どうするんだろう…?


キョトンとしながらベッドに視線をおくる私を見て、匠先輩はフッと笑った。


「翠央、俺の言葉の意味…分かってねぇだろ?表情がそう訴えてるぞ?」


えっ…!!
こ…言葉の意味っ!?


頬に触れられていることもあって、ますますドキドキで頭がパニックになっていく私を、先輩は微笑ましそうに見つめた。