「ああ…あの…匠先輩、卒業おめでとうございます…。」


私はカバンの中から、小さな小さな花束を出して、先輩の前に差し出す。


あんまり大きい花束じゃ大げさだし、何より隠しておけないから、小さな花束にしちゃった…。


匠先輩……
貰ってくれるかなぁ…?


「ありがとな。翠央からのプレゼントって、すげぇ嬉しい。」


私の手から花束を受け取ると、そのまま抱きしめられた。


良かった…。
花束、喜んでもらえたみたい…。