「七瀬先輩のこと…気になってたのは本当ですよ。好きになったのは、俺にとっては計算外でしたけど。本気で奪いとりたかったな…。」
ちょっとだけ、いつものような優しい笑顔を見せると、振り返ることなく沖依君は教室を出ていってしまった。
静かな空気が流れる中、外はポツポツと雨が降り始める。
ど……どうしよう。
二人になっちゃったけど、なんだか気まずい…。
「翠央……。」
ちょっと低い声で呼ばれて、体が強張る。
やっぱり匠先輩…怒ってるよね?
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…