あ……匠先輩だ… 私は、ドキドキしながら電話に出た。 『もしもし、翠央?』 匠先輩の電話から聞こえてくる、ちょっと低くて優しい声にドキッとしちゃう…。 「は…はい、七瀬です…。」 緊張して、当たり前のことを口走る私に、先輩はフッと笑った。 『急にごめんな?明日…いよいよ試験だから……』 そ…そういえば、そうだ…! 明日、匠先輩の試験本番の日だったっけ…。 『……翠央の声、無性に聞きたくなって…それで思わず電話した…。』