「……そんなに返してほしいものなんですか?」 私はコクンと頷いた。 「私にとって、あの鍵は……」 「ごめんなさい、先輩。今日は色々と用事があるので、もう帰らないと…。」 私は言葉を遮って教室へと戻ろうとする沖依君の腕を掴んだ。 「後日でもいいから…お願い…。話……聞いて欲しいの…。」 沖依君は頷くこともなく、そのまま腕を振りほどいて教室へと入って行ってしまった。