いつまで、匠先輩に隠しておけるかな…?


鍵……
沖依君が持ってること…。

部屋の秘密を知られちゃったこと…。


教室から外の景色を眺めて、私は溜め息をついた。



時間が経っていくのが……早く感じる…。


それは、楽しい時間…っていうよりも、曇った重い時間…。


“どうしよう…”
そう毎日思いながら、何も踏みきれなくて…


新学期になっちゃった…。

匠先輩の志望している大学の試験まで、残すところ数日…。


そんな日に…なっちゃったよ…。