「翠央…、いつも傍に居てくれて…ありがとな。受験終わったら…翠央には今以上に愛情を注ぎ込むから、覚悟しとけよ?」


「い……今以上…?」


今だって、匠先輩に充分過ぎるほどドキドキさせられてるのに…


それ以上って…
想像もつかないよ…。



ちょっと戸惑いながらも、押し寄せる嬉しさに、私は不審な手紙のことは心の奥へとしまい込んだ。


迷惑も心配も…
匠先輩だけには掛けたくない…って思うし…



この嬉しい気持ちで、あんな手紙のことなんか…



綺麗さっぱり忘れてしまえそうな…


そんな気がしたんだ…。