えぇっ!! 留羽先輩!? だって、さっき私をここまで連れてきてくれた後、帰って行った…よね? 「お…!やあ、翠央ちゃん!また会ったねっ!」 匠先輩の横から顔を覗かせて手を振る留羽先輩に、とりあえず私はお辞儀をした。 「“また会ったね”じゃねぇよ。お前が勝手にここに来たんじゃねぇか。」 匠先輩は、ムスッとした声を投げ掛ける。 それにしても、匠先輩… 扉を開ける前に、留羽先輩だって分かるなんて、すごいなぁ…。