「さっき…なんで抱きしめられてたわけ?」 唇を離した先輩は、私の髪にスッと指を通す。 そっか…。 匠先輩…それ以前の会話の流れは聞いてなかったんだ…。 ってことは、誕生日の話も聞いてなかったってことだよね…? よ……良かったぁ…。 プレゼント…内緒で用意したいし…。 「翠央……、なんで?」 フッと口元を緩ませながら聞く先輩は…心なしか意地悪っぽい表情を浮かべている。