「おっ!匠、おはよっ!」
こ…この状況で軽快に挨拶出来る留羽先輩って…すごい…。
「“おはよっ”じゃねぇだろ?その前に翠央を離せよ。」
さっきよりもムスッとした匠先輩の声に、留羽先輩は“あ、ごめんごめん…”と言ってパッと私を離してくれた。
「…ったく、何も用ないなら帰れよな…。」
私の手を握って、自分の方へと引き寄せた匠先輩は呆れた様子でため息をついた。
「匠、そんなに機嫌悪くなるなよ!用事があるから来たんだし…。」
さすがに匠先輩の不機嫌なオーラが尋常じゃないことを察したのか、留羽先輩は申し訳なさそうな顔をした。


