戸惑う私に先輩は顔を近付ける。


「目……腫れてなくて良かった…。」


そう言って、親指で私の目元を撫でた。


も…もしかして、昨日…
私が泣いたから、心配してくれたのかな…?



「だっ大丈夫です。ありがとうございます……。そ…それじゃあ朝食に行きましょうか…?」


「………」


えっ?
今の沈黙は何だろう??


「匠先輩…?」


「翠央……」


そう呼ぶと、先輩は唇を私の耳に触れそうなくらいのところまで、近付けてきた。