「あっ、昨日のことなら気にしないで?匠様から、“大事な話をしたいから、翠央のアルバイトの時間、俺が貰う。悪いけど…宜しくな”って、食堂に飲み物を取りにいらした時に、事前に聞いていたから…。」



ニコッと笑顔で返してくれる片桐さんに、やっぱり申し訳なくて、もう一度深く頭を下げた。



その後、朝食の準備を済ませて、匠先輩を呼びに部屋へと向かった。



毎回のことながらドキドキするよぉ…。


ノックをすると、匠先輩が顔を出した…ところまではいつもと同じだったけど……


今回は……手首を掴まれて、部屋の中に入れられてしまった。


閉めたドアに背中があたる。


えっ!?
朝から、ど…どうしたんだろう??