「匠様、それではごゆっくりお召し上がり下さいませ。」 食堂に入ると、中で待っていた片桐さんが微笑みながら、お辞儀をして出ていこうとする。 わ…私も出ないと…… 一緒に出ようとすると、匠先輩は手を握ったまま離そうとしない。 「せ…先輩、私も外に…」 「翠央はこっち。」 えっ…!? ニヤリと笑う先輩にイスへと座らされて、テーブルの対面に匠先輩が座った。