「心の色ってさぁ〜何色だと思う?」
勇気が何気なく言った。
「心の色?心臓みたいな色ちゃう?」
我ながら気持ち悪い解答である。
「そんなリアルなことじゃなくて〜・・・例えば俺の心の色は真っ青だから。空みたいな爽やかな色。」
自慢げに笑う勇気の顔を見ながらうらやましく思った。あたしも勇気みたいに堂々ときれいな色を言えたらいいのに。でも確実にあたしの心の色は汚い色だと思う。茶色とか、そういう濁った色。