「……」




「行かないで。」




私はそう、呟いてた。
最低な子。




聖一君が困るってわかってて言ってる。
聖一君を試してるんだ。
本当に私が好き?
本当に私を彼女だと思ってる?




「すみません。今日、俺大切な用あって…入れないです。」




「!!」




うそ…本当に断ってくれた?




「…失礼します。」




「…聖一君?」




「せっかくのデートだしな。今日は一緒にいような。」




「っ!!」




聖一君。かっこよすぎだよ…これ以上、私を夢中にさせてどうするの?




ゲームの中で私をとことんおとすんだね。でも、私は喜んでその罠におちるよ。
私は聖一君が大好きだから。