――――現在は昼休み。


 恭一とその彼女は、屋上で昼食をとっていた。


 恭一の顔を見つめる瞳は、朝とは打って変わって不安そうだった。



 ……及川さんの事、何でここまで引っかかってるんだろう。


 目が、ほんの一瞬、恭一君と合っていた―――“かも知れない”だけなのに。



 元カノの事を多少気にかけるというのならともかく、彼女の感じている不安はその次元を超えていた。


 焦りが表情に出る。


 その姿を見ていても、…いや、見ているのかは確かではないが、とにかく恭一は何も言わない。


 当然といえば当然、恭一もまた、全く別の事を考えていた。



 気まずい空気が、辺りを包む。


 周りもなんとなくそれに気づき、早く食べ終わった人は早々に引き上げていく。



 そしてとうとう、二人きりになった。