【完】冷徹仮面王子と姫。

 そして…教室に入ったとき。


 ――氷室君と、目が合った。



 心臓が過剰に反応する。


 顔に熱が集まっているのに気づいて、瞬時に俯いた。


 ほんの一瞬、だったのに。



 ねぇ、期待してしまう。


 またきっと、戻れるなんて。


 小さな小さな、希望が膨らむの。



「うわー…」


「赤くなってる。マジありえない」



 教室のどこかからか、ひそひそと話す声が…微かに聞こえてくる。


 だけど、もういい。


 あたしがどうしようがどうなろうが、関係ない人たち。