【完】冷徹仮面王子と姫。

「そうか?」


「そうだよ。……何かあったの?」


「何も」



 間髪入れずにあたしの質問を一刀両断した。その切断面はとても綺麗だが、そんなのは求めていない。


 確実に様子がおかしい。



「ね、ねぇ……」


「本当に何もねぇから。…じゃ、これで」



 ちゃっちゃと手を合わせてこの場を去る氷室君。



 全く意味が分からない。


 どうして急に、こんなに冷たくなってしまったのだろう。



「氷室、君…」



 淋しすぎるよ。