【完】冷徹仮面王子と姫。

「……父さんも母さんも、揃って兄弟が男ばっかりだから。女ってだけで可愛いんだよ」


「そう、なんだ」



 フォローしているつもりなのかも謎なのだけど、とにかくフォローにはなっていない。


 可愛くないから安心しろと、そう言われた気しかしない。



「及川さんの両親は、君が恭一と付き合っていることは知っているのかい?」


「いいえ…」



 突然の質問に冷や汗だらだらのあたし。


 首を振る動きも異様に小さい。


 ただ、毎朝作っているお弁当のせいで、お母さんは気づいてるみたいだけど。



「そうよねぇ。こんな可愛い娘さんに彼氏がいるなんて知れたら、お父さんがカンカンよー」



 ………そろそろ声に出して、否定してみようかと迷ってしまった。