いつものように近鉄バスを降りて一目散におかんへ走って行き、今日幼稚園であった出来事をしゃべりまくる。

今日は3つ下の妹も母と一緒だ。2歳だったと思う。

オレとおかんがしゃべっていると妹の浩子がいない。


バスのほうを振り向くと浩子が発車するバスの前をハイハイしている。


「きゃーっ」


おかんが叫びながらバスの前へ走っていくが運転手には見えない。

そのおかんに気づきバスを止めたが

浩子はすでにバスの左横から抜けていた。

どうやら右に曲がるバスの前輪と後輪の間から偶然にも抜けていたようだ。