今度はなんとか起き上がる。

痛む腰は愛された証のはずなのに、



シーツの波間には後悔しか残らない。


隣で規則正しい寝息が聞こえる。


穏やかな寝顔からはさっきの激しさなんか微塵も感じられない。



________。。。



あの事があってからも、樹は以前と変わらず私を抱く。



その行為がまた同じ道を辿らない保証など何一つないのに。


だから、変わらない樹に疑問とか、
一種の諦めとか、
言い表せない憤りを感じた。


でも、
そんな感情を抱くのは筋違い。

抗えない自分が悪いから。


どんなに思っても、

流されて、
求めて、
堕ちる、

そんな自分が一番弱くて、汚い。


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