前々から薄々感じていた。
それは“理解する”とゆうことではなく、ただ単に“感じる”とゆうことで……あたしは、今そのことを分かったと言っても間違いではない。
飛鳥くんの目が怖い。
この、真っ直ぐ見つめてくる目が怖い。
あの、“佐久間”と呼ぶ時の目が怖い。
……不意に、不思議な感覚がした。
今まで怖いと感じなかったのに、今、怖いと思ったら、ものすごく怖いものに感じるようになった。
飛鳥くんが。
あたしの前に座る飛鳥くんが。
……あたしに誕生日プレゼントをくれた飛鳥くんが。
昼休みに、あたしをお弁当に誘う柚乃ちゃんの笑顔が、少しぎこちないことに気づいて、飛鳥くんから逃げられないかと考えてみた。
……だけど、気が弱いあたしに、一度結ばれた約束を破るなんてできなくて……。
―――― 放課後になった。
あたしは、保健室の掃除をサボった。
佐久間先生に会いたくないってゆう理由があるけど……。
だけど、飛鳥くんにも呼ばれてるって理由もあったから。
今週は掃除がない飛鳥くんは、あたしが掃除をサボることを分かっていたのか、それともサボらせるつもりだったのか。
「清瀬、こっち」
カバンに教科書を詰め込んだのを確認してから、あたしの腕を掴み、教室から出て行こうとする飛鳥くん。
思わず柚乃ちゃんの顔を見ると、柚乃ちゃんがこっちを見て悲しげに眉を寄せていた。
そしてその近くにいる佐藤さんが、あたしを怖い顔で見つめてきていた。
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