いつしか掴んでいた携帯を開く。 ……先生のほうから連絡が来たらいいのにと思う。 胸が詰まってしょうがない好きの気持ちを伝えたいなんて贅沢は言わない。 ただ、 私は頑張ったのだと。先生に応援してもらえたおかげで頑張れたのだと。 すごく、すごくすごく、感謝しているのだと―――。 けれど、テストが終わったら今度は先生は冬期講習の準備で忙しくなるだろう。 時間は割けない。私のために割けさせられない。 勉強の質問でもないのに。 「……はぁ」