中に入る時、侍女達もついて来ようとす
るので私は慌てて止めたが、相手にされ
なかった。

仕方なく、私は赤面しながら自分が着て
いた着物を脱いで長身の方の侍女に渡し
て、もう1人の侍女の人と中に入った。

「わぁ・・・」

私は思わず感嘆の声をもらした。

そこは檜で出来た20畳ほどの広い部屋に
なっていて、右側には湯気を上げている
これもまた10人が一度に余裕に入れるん
ではと思うほど大きい湯船があった。

「信長様がもう既に長い間お待ちです。

お早く、お支度を願います。」

私はその嫌味を含んだ口調に気付いたが
いちいち気にしていても駄目だと思いな
おし気付かなかったふりをし、示された
方へと向かい座った。

そこで背中を流してもらい、湯船に浸か
った。あまり長くは浸かっていられなか
ったけど、気分はとても穏やかになり、
今ならどんな事態も受け入れられる気ま
でした。


湯船から上がり、体を拭くために用意さ
れていたふわふわの布に身を包んだ。こ
の布一枚にもしっかり高が炊きしめてあ
って、お金持ちは贅沢だと再度認識した。