あたしが小学校4年のときに、大好きだった男の子。 結局なにも言えないまま、あの子は母国へ帰って行った。 でもその時、大泣きしたあたしに、彼はこう言った。 「10年後ノクリスマス、アノ大キナ木ノ下デ会エルカナ?」 片言の日本語は、あたしにはとても心地よくて、 「約束だよ………?」 あたし達はそう言って、 ゆびきりをした─────