「ねぇ、聖羅。 やっぱ行ってきなよ。あたしの彼のバイト先、この近くなんだよね。遊びにも行こうと思ってたんだ! だから、聖羅、あたしのこと気にしないで、行ってきて。」 実夜があたしの背中を押す。 「あ、ありがとう」 実夜は笑って、あたしに手を振った。 あたしは、走ってあの場所へ行った。