-sad and painful-

でも貴のこと聞いたことあるかも、

って言ってたなー

何で知ってるんだろう。

知り合いなのかな??


ま、いっか



今日はお母さんに買い物頼まれてるんだよねー

早く行かなきゃ売り切れちゃう!!


『えーっと・・・
 卵と醤油と、それからー』

パッと顔を上げたら
誰かと目があった。

どこかで見たことがある。
でも思い出せない。

『え、もしかして、おばさん??』

そう言うと
その人は逃げるように去っていった。

『ちょっと待って下さい!!』
私は追いかけた。

だって・・・
その人は貴のお母さんだったから。

貴がいなくなったあの日から、
ずっと避けられてた。

いなくなった理由も教えてくれなかった。

私は必死に追いかけたけど
見逃してしまった。


なんで逃げるの??
何か私に言えないような事でもあるの?

私は買い物の事なんかすっかり忘れて
トボトボ家に帰った。