白い壁に影が映る
自分の黒い輪郭

そこに表情はなく
ただこちらを見ているのだけ
何となくわかる

朝日が窓から射し込み
白い壁を照らしている

影が邪魔になると
少し身体を反らし

ついてくる影もまた
迷惑そうについて来る

影を見ている俺は
俺の背中を照らす朝日が
見えない

影が俺の後ろを照らす
朝日を見ている

そんな感じがして
振り返って見ると

眩しさに俺は目を細めた

今度は朝日が射し込む窓に
俺の影が映っている

やれやれと云う感じで
そっぽを向いていた

もう一度朝日に目を移し
また目を細めたよ





笑夜