対の詩

抱き合い
唇に触れ
この手の中で
全てを熱くした後

冷たいお前の中に
浸かりながら
目を閉じた顔を
見下ろすその前に

隣合いながら
体温を感じ
欲求を抱えたまま

互いに対の詩を
胸にだけ描くんだ

胸に刻んだ想い詩
それを言葉になんて
したりしない

しなくていい

ただ身体に留めたまま
吐息で伝え合い

汗が混ざり合う様に
唾液が行き来する様に

想いと詩が交差しながら
果てるまで 枯れるまで
詩い続けるんだ

内で重なり一つになる
白と黒の対の詩




笑夜