夜になれば、晴れてれば、
必然と見えるはず

そう思っている俺は
キミの事なんて
何もわかっちゃいない

都合良く探しては
見つからずに首を振り

自分の“常”に照らし合わせ
キミの“今”を想うのだ

屈託なく光ったり
微笑む様に微睡んだり

暗く儚く気配を無くし
時に雲の後ろに隠れて

気がついた時だけ気にして
気にした時の姿だけを
心に留める、勝手な俺

昼日中にひっそりと
顔を出して笑う時もある

真夜中に人知れず浮かぶ
そんな日もあるよね

見えない陰の向こうは
決して透けて見えず

背景があるからこそ
その輪郭がくっきりしたり

俺の感覚に触れるその存在は
俺の勝手な感覚に過ぎず

でもいつもいつでも
その姿は何も変わらず

キミがキミである事は何も、
何も変わらず存在する

どうぞ好きな時に昇り
自在に姿を変えて下さい

そのまんまるなそのままの姿
ちゃんと知っているから


今日の月は
真夜中に昇り始める

そんな5月3日の夜
俺にはまだ月は見えない




笑夜