久し振りに吸った
煙草

のとある銘柄

吸った場所が
何時かに重なるのか

吸った感情が
何時かに似てるのか

独特の匂いと味が教える
何時かの感傷

その“何時か”の自分を
思い出す事は出来ない

ただ妙な懐かしさと
その時の自分をなぐさめたい

そんな気持ちが芽生えた
今の自分と今の感情

辛さが二倍になったじゃないか

吸わなきゃ良かったな

そう思いながら舐めた唇
甘い味がまた
記憶を繋ぐ事が怖い





笑夜