「やあ、おはよう唯菜ちゃん。早いね」

リビングで紅茶を入れて飲んでいると、叔父さんが入ってきた。

「おはようございます。カーテン締め忘れちゃって・・・・・」

「ああ、そうか。あの部屋は日当たりいいからね。大丈夫かい?疲れてないかい?」

心配そうな叔父さんに、あたしは笑って見せた。

「はい、大丈夫です。あたし、元気だけが取り柄なんで―――」

「それならいいけど―――。あまり無理はしないで、気分が悪くなったりしたらちゃんと先生に言って―――」

「―――叔父さん、あたしのこといくつだと思ってるの?」

まるで小さな小学生にでも言ってるみたいな叔父さんに。

思わず吹き出すあたし。

それを見て、叔父さんはきょとんとしていたけれど―――

やがて、ほっとしたように微笑んだ。

「―――よかった。ちゃんと笑えるね」

「え―――」

「昨日から、唯菜ちゃん全然笑ってなかったから―――。いつもにこにこして明るかった唯菜ちゃんだから、心配だったんだよ。これからは一緒に暮らすことになるんだし、遠慮せずに何でも言ってくれ」

叔父さんの言葉に。

あたしの涙腺が緩みそうになったけれど―――

「ありがとう、叔父さん」

それだけは、言いたかった―――。