あの日の願い

一応、一通りお風呂の使い方を説明する。



いつまでも、ススだらけの身体でいられたら迷惑だしね。



「…これが、風呂なのか?」



そりゃ、彼の知ってるお風呂とは違うでしょうよ。



バスタブにシャワーなんて、見たことないよね。



「ここを捻るとお湯がでます。それから…」



シャワーの説明をしつつ、バスタブにお湯を溜めようと蛇口を捻った私を彼が引っ張ってその胸の中に抱き抱えた。



「ちょっ!なんですか!」



そして、耳元でとんでもないことを囁いたのだ。



「千代も一緒に入るぞ」