立ち上がり、玉子がゆをレンジに投入。



ついでに、回しそびれた洗濯機のスイッチをいれる。



彼が、レンジを眺めたり、洗濯機の音に驚いたりしているのがわかった。



「さあ、温まりましたのでお食べください」



ものの数秒で温かくなった玉子がゆを不思議そうに見つめていた彼だったが、食欲に負けたのかすぐにがっつきはじめる。



体調は心配するほどでもなかったようだ。



彼の食事中は話も聞けず暇なので、テレビでも見ようとスイッチを押す。



今日のこの時間は、確か再放送の時代劇がやっていたはず。



主演の俳優が渋くて、私の好みなのだ。