きっと、この噂で一番大変な思いをしているのは、先生だ。 でも、先生は自分のことより生徒の心配をしている。 私は、先生のそういうところが心配なんです。 前を歩いている先生のシャツの袖をひっぱり、足を止める。 驚いた顔をして、振り返った先生を見上げ… 「いつでも…電話ください」 もしかしたら、聞こえていないかもしれない。 そのぐらい小さな声で泰葉は言うと、先生のシャツから手を離し、走って教室に戻った。