チャイムが鳴ると、泰葉と先生は一緒に保健室を出た。
ほとんどのクラスが授業が終わったらしく、徐々に生徒の声が騒がしくなる。
「…先生」
少し前を歩いている先生を、小さな声で呼ぶ。
「何だ?」
先生は前を向いたまま、返事をする。
「香奈はー…」
今日、学校を休むぐらいフラれたのがショックで…?
「お前は、安川が何しに準備室に来たのか知ってるんだろ?」
泰葉は小さく頷く。
「俺なりにきちんと断ったはずだし…それに、噂になったのはあいつが…」
香奈が?
「まぁ…いいや。安川が明日、学校来たらフォローしてやって?」
「はい」
ふっと笑って泰葉を見ると、また前を向いて歩き出す。



