シャッとカーテンが開いた。
ドキ!
頭を掻きながら出てきたのは、やっぱり高橋先生。
「…」
目を見開いて泰葉を見ている。
「…すいません」
とりあえず、謝る。
「いや…妹尾か…どうした?」
「あ…ちょっと体調悪くて、ベットで休もうかと…」
ボールが当たって鼻血が出たなんて…高橋先生には言えない。
「大丈夫か?」
「は…ぃ!」
"はい。なんとか"っと言おうとしたら、先生の手が泰葉のおでこに触れた。
ドキ
「熱は…ないみたいだな」
片方の手で、自分のおでこと比べている。
「ゆっくり休めよ?」
泰葉のおでこから手を離すと、ふっと笑った。
「先生は…どうして保健室に?」
「あ?俺はこの時間、授業ないから…サボり?」
寝癖でボサボサの髪を整えながら、苦笑いして言った。
「…噂聞きました?」
ボソッと泰葉が言うと、先生の手が止まった。
"本当なんですか?"
"電話で言ってたことはどういう意味なんですか?"
"私のこと…好きなんですか?"
聞きたいことは、たくさんある。
だけど…
私の口から出るのは、
「ほ…本当かどうかわかりませんけど、無理…だけは…しないでください」
本当に、言いたいことじゃない。



