「いつのまに、そんなことになってたの!?」

興奮気味の香奈。


「あの日俺、高橋のとこに行ってきたんだ」

そんな香奈を無視するかのように、立川は泰葉の目を見て話だす。



「…先生のとこ?」

確か、麻生さんのお母さんが準備室にいたはずー…








「"生徒同士の恋愛に、口出しはできないしな"」



ドキ



「え…」



「高橋に告白したこと言ったら、そう返ってきた」



淡々と話す立川。



「…そう…なんだ」




泰葉は、冷静を装っているつもりだが…



目が泳ぐ。





「だから、もう高橋を想うのはやめたほうがいい。妹尾さんが傷つくだけだよ」






私が…






傷つく?




「立川の言ってることは、少し賛成できるかも。だって、高橋と一緒にいて振り回されてるのは泰葉だもん」



今まで黙っていた香奈が、頷きながら言う。