「…お待たせしました」 勢いよく準備室に入ると、ソファーに座った麻生の母親がいた。 「どうかされました?」 額にうっすらと出た汗を拭きながら、真向かいのソファーに座る。 「いきなり来てすいません」 母親は少し腰を上げ、頭を下げた。 「いえ…どうぞお座りください」 手で座るように促す。 「…何かあったんですか?」 話を切り出すと、俯きながら母親が話し出す。 「先生に相談したいことがありまして…」 「相談…ですか?」 「実は…」