準備室を出て、再び中庭に来た。
「泰葉…ゴメン」
つかんでいた手を離すと、香奈が向き合って両手を合わせた。
「私がキレちゃったから…泰葉は高橋と話せなかったし…しかも、楓にも…」
「…ううん」
泰葉は、首を横に振る。
「逆に私が香奈に謝るほうだよ」
「え…」
「嫌な役目をやらせてゴメンね」
本当は、私が言わないといけなかったことー…
でも、先生に聞くのが怖くて何も言えずにいた。
「…実は、立川くんにもバレてるんだ」
「立川にも?!いつ…」
「修学旅行の前…だけど、聞いたのは修学旅行中」
「…立川は何だって?」
「黙っててくれるって…でもー…」
「でも?」



