「そこにいるのは…高橋先生…ですか?」
ドキ
「あ…はい」
横になったまま、顔だけをこちらに向けた麻生の母親。
この距離だと聞こえずらいため、ゆっくりとベッドに歩み寄る。
青白く、疲れ切った顔をした母親ー…
拳を強く握りしめる。
相談にのるって言っときながら、俺はー…
「先生…ご迷惑おかけして、すいませんでした」
ドキ
「いえ!俺…僕の方こそ…」
俺は、何も…できなかった。
「すいませんでした」
深く、深く頭を下げた。
「そんな…先生が謝ることじゃないですよ!私が…いけないんです」
「いえ…そんな…」
下げていた頭を上げるとー…
「あの子…楓にも迷惑ばっかりかけて…」
目に涙を溜めた姿があった。



