やっと追いついたと思ったら、立川が立ち止まった。
「立川くん…私、大丈夫だ…」
泰葉が立川の隣に並び、声を掛けた瞬間ー…
体が宙に浮いた。
驚いて目を見開く。
視線の先には、いつもより遠く感じる床。
「…高橋先生」
「悪いな、立川。妹尾は、俺が送ってく」
先生…?
顔をゆっくり横に向けると、先生の横顔が見えた。
「…どうして先生が?」
「実行委員会中、ずっと調子悪そうにしてたからな。途中で、ぶっ倒れたらお前にも迷惑かけるし…心配だからな」
淡々と話す、先生の声。
「気をつけて帰れよ」
立川から泰葉の鞄を受け取ると、先生は歩き出した。



