「先生、終わりましたよ」 後は、自然乾燥ですぐ乾くぐらいまで拭くと泰葉は、髪を拭いていた手を止める。 「おぉ。ありがとう」 「どういたしまして」 拭き終わる頃には、ほとんどの観客が会場から出て行き、泰葉と先生の貸し切り状態になっていた。 「なぁ…妹尾」 「?」 「キス…してもいい…ですか?」 隣に座っている先生が、俯きながら聞く。 キス… 泰葉の顔は、みるみるうちに真っ赤になる。 「あ…」