そんなことを思いながら店に着いた。

「ママ〜!?」

「あっ、マユちゃん!早かったね」

「うん!初出勤だし」

「えらい!じゃあ準備始めようか」

「はい!」

私はコートを脱ぐと店を開ける準備を始めた。


キャバクラ時代は女の子が店の準備をするなんてありえないけど。

スナックは開店前に女の子がトイレ掃除にグラス、お酒のセッティング。 イスやテーブルも拭き、お酒の補充。

すべてやるんだ。

「あと、最後に掃除機かけて終わりね!」

「は〜い!」

私は隅々まで掃除機をかけた。

「ふぅ〜終わったぁ」

「よし、完璧!これから出勤の時は、今日みたいに女の子がみんな掃除するんだよ」

「わかりました!」

「じゃあちょっと休憩してなぁ♪」

「はい♪」

開店時間になり女の人が二人出勤してきた。

「おう、サチと瞳!今日から働くマユちゃん」

ママに紹介された。

「初めまして!マユって言います。よろしくお願いします」

「よろしくね〜聞いてるよ♪」

「若いのにえらいね〜♪」

サチさんと瞳さん。
最初からすごくイイ人達だった。