トシの悲しみがわかるから。

私はハンバーグを盛り付け、明るくトシに話しかけた。

「トシ〜ハンバーグ作ってみたんだぁ♪あったかいうちに食べよ♪」

料理を運びテーブルに置いた。

「。。。おう」

トシは涙を拭いてテーブルの前に座った。

「。。。食べよ?優太のもあるから三人で。」

「。。。おう」

私は優太の仏壇にハンバーグを置いた。

「優太?今日ね、ママに教えてもらったママの味のハンバーグなの!食べてね!」

そんな私を見てトシがまた泣いてしまった。

「優太。。どこにいるんだよぉ!!見えねーよ!」

「。。。トシ、落ち着いて。」

私はトシをヒナが眠ってる部屋に連れていった。
「見て?ヒナ。寝顔も優太にそっくりでしょ?」

「。。。本当そっくり」

「優太が残してくれた宝物。優太の分身なんだよ!」

「。。そっか」

私は優太はもういないけど、形として残してくれたヒナを優太だと思ってほしかった。