その、大きな手に わたしは、どれだけ触れれば あなたに近付けるのだろう? 壊れ物を扱うように、 どれだけ優しく抱かれても あなたの瞳に写るのは、 わたし、ではなかった。 温もりは、確かに感じた。 重なる吐息も、わたししか きいていない筈なのに。 ねぇ、 やめてよ。 アノコを想い、ださないで? ・・・なんて、 あなたには、到底ムリね。