世界がまだモノクロだった頃、私の視界に映る空は灰色だった。

たかしがデートに誘ってくれた日を覚えてる。

私はたかしから貰ったケータイ番号に３日かかってようやく電話できた。
最初の２日はかけても切っちゃって、呼び出し音すら鳴らせなかった。

決心してかけたあの勇気、私の中によくあんな勇気あったなぁって今でも信じられないよ。

驚くことは更に続いた。
たかしからメールが来た。

なんでメールが…と謎に包まれながら読んだら、メアドわかんないから番号プラス電話会社のアドレスって予想外の作戦だった。

私はその頃プリカだったからアドレスは大正解。
見事にメールが届いた。

今考えたらこの頃からなんだかんだ言って両想いだったんだね。

でもあの頃は二人とも前の恋愛に傷ついてて、歩み寄るのが精一杯だったね。

あの頃の私たちはお互いに苦しんでた。