三月の告白



まだまだ泣きたりないというか。いや、涙はきっともうでないけど、笑える気分じゃない。いや、みんなとは同窓会を開く約束もしたしライブにもくるって言ってたし笑って別れたんだけど。笑顔でプリとか撮ったんだけど。


鞄の中の卒業証書がやけに重い。


今は余韻に浸りたい気分なんだ、多分きっと。



「…拓也君はいいの?もっと遅れると思ってたけど」


「あー‥‥」



黙る拓也君の腕を、テーブルから身を乗り出して佳南が笑いながら叩いた。


「拓也はモテモテだから、囲まれる前に抜けてきたんだよねーっ」


ニヤニヤしながらストローをくわえる佳南を睨む拓也君。


「拓也君モテるの?!こんなに不器用なのに!?」


「‥‥さっきから言葉の節々に棘が見え隠れしてると思うのは気のせい?」


「モテるってゆうのは!勿論女子は当たり前として、男子にもだよね!」


「ケンちゃん以外に友達いたの!?よかったぁ~……」


「本気でほっとすんなよ、てかそれ素?」


「あとは厳つい後輩とかね。卒業記念にリスペクトしてた先輩に、後輩から喧嘩売るのが伝統らしいよ。拓也達の中学は」





……こわ…!




ていうかなんだか、胸がドキドキする…!
ライブ前、いつもなるやつだ。これは。

緊張とかとはちょっと違うんだけど……。